2016年4月30日土曜日

ニチモの名作SFキット「キングシャーク」

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第80回)

今回は、ニチモ(日本模型)の名作「キング・シャーク」のプラモデルを紹介します。

万能海底探検戦車の名の元、モーター動力にて地上&海上&海底走行。水底走行中、障害物に邪魔されると自動的にレスキューカプセルを浮上させ、地上ではパラボラレーダーが可動し、ミサイルと後部格納庫のミニ・ファイターが発射できました。

非常に人気の高いキットだったらしく、数年毎に市場に現れていたので、発売時期を気にしなければ、そこそこ数が現存し、絶版SF戦車プラモデルの中では入手しやすい物となっています。ただ、初版に関しては今まで、まったくといって紹介されたことがありません。まさに謎の存在でした。



●こちらが初版のパッケージです。

初版発売は1968年2月で当時価格は450円。箱サイズは約21.5×36.7×4.8センチ。
同シリーズの「アドベンチャー」「サブロック」と同時発売。ST表記ありのパッケージが初版と紹介されることが多いのですが、この450円版でST表記無しが当時物の初版です。
側面に450円の表記が確認できます。

初版の本体成形色は、ラメ入りの明るい緑色(再販は深緑色)。オレンジ色パーツは再販と比べ、若干赤みが強い程度です。



●ショップなどで初版と紹介されるのは、ほぼ下図の700円版ST表記ありの箱絵です。
側面に700円の表記が確認できます。
1973年5月の価格改定から450円だった価格が600円(ST表記版)に。その後1974年の1月から700円に変更され、76年までカタログでは700円と確認されています。 本体成形色は深緑色です。

ST表記版(600円)には、側面デザインが上図のように初版と同じままで、「アドベンチャー」「サブロック」の値表記があるバージョンと、値表記が無くなっている2バージョンが確認されています。
700円版は両者の値表記無し版しかないようです。側面で「アドベンチャー」「サブロック」の商品紹介がされていますが、残念ながらこの2種はこの時期、発売はされていないようです。



●1978年に再発売された「キングシャーク」です。
商品名の「キングシャーク」文字が英字になっているので直ぐにわかります。
箱サイズは前版と同じで、当時価格は900円。 モーター動力はそのまま。その後1200円に値上げされてます。(上記画像は1200円箱。900円箱との違いは、値表示だけです。) 本体成形色は深緑色。 側面から「アドベンチャー」「サブロック」の紹介は消えています。 当時公開のスピルバーグ監督の名作「未知との遭遇」のキャッチコピー「We are not alone」を、パッケージにそのまま使っているのも時代を感じます。



1968年、同時発売されたシリーズのNO.1「アドベンチャー」とNO.3「サブロック」を、最後にご紹介。
この2種もめったにお目にかかれません。まさに謎の逸品です。


キングシャークの発売予告広告では価格が400円と紹介されていました。
400円で発売はされていないようですが、印刷された400円表示の上箱は確認されています。これは、出荷前のテスト刷りだと思いますが、「初期400円にて発売後、何らかの問題があり回収され、問題解決後に450円として市場に出た」という可能性も残されています。


絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
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2016年4月15日金曜日

今井科学の「おそ松くん」のプラモデル

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第79回)

今回は、赤塚不二夫氏の代表作、「おそ松くん」のプラモデルを紹介します。

「おそ松さん」が、巷では大ヒットしていますが、こちらは本家本元「おそ松くん」です。
プラモデルは今井科学から3種類が発売されています。
1966年2月のアニメ放送以前に「おそ松くん」が発売され、放送が始まった数か月後に「イヤミ」「チビ太」が発売されました。
各種パッケージもカラフルで、センスの良さと、当時の勢いが伺えます。 それでは、各プラモデルを紹介します。



●「おそ松くん」
1965年11月発売。イマイのコミックシリーズNo.3として登場。
連載漫画の人気を受け、アニメ放送よりも早く発売。
箱サイズは約19.9×12×3.2センチで当時100円。KIT.No.472。
多色成形色で、組んだだけでパッケージの「おそ松くん」が完成します。
パッケージと同様に、上着は青色でズボンは緑色が一般的ですが、上着が緑色でズボンが青色のように逆になっている個体も存在します。画像の個体は成形色逆バージョンです。これは後期発売分と言われています。

「おそ松くん」に張られている証紙は、上画像のように「顔(初期)」と「全身(後期)」の2種が確認されています。アニメ化後に発売された「チビ太」「イヤミ」には「顔(初期)証紙」は確認されていないので、証紙の切り替え時期はアニメ化を境に行われたと思われます。
「全身(後期)証紙」が貼られた「おそ松くん」は非常にレアで、ほとんどお目にかかれません。



●「チビ太」
1966年4月発売。イマイのマスコットシリーズNo.19。
アニメ放送が始まってからの発売。
箱サイズは約13×9×3センチで、キャラメル箱タイプ。当時50円。KIT.No.430。
「おそ松くん」シリーズの中では、組済みはよく市場に出る方ですが、未組デットストックとなると、極端に少ない謎品となっています。そのレア度は、まだ確認されていないのでは?クラスです。上画像は組みバラシの物です。この状態でも超貴重です。



●「イヤミ」
1966年6月発売。イマイのコミックシリーズNo.6。
アニメ放送が始まってからの発売。
箱サイズは約20.7×14.2×3.6センチで当時120円。KIT.No.475。
ロゴの「イヤミ」の「ミ」の文字が出っ歯になっているのがお洒落。 未組のデットストックは割と市場で見かけるが、当時の組済み現存率は極め低いです。イヤミ本体を無理矢理に車軸に接着するようになっているため、壊れやすかったのが原因かもしれません。
組立書の指示通り組むと、足首が逆方向になってしまうので、注意が必要でした。



●組済み3種類を紹介

「おそ松くん」は重い鉄板が下部にあるので、起き上がり人形のように揺らして遊べ、イヤミは車輪が数字ゲーム(ルーレット)として遊べました。イヤミはゆらゆら揺れながらコロ走行しました。動力が無くても遊べる、今井科学のアイデア商品です。 チビ太は首のみ可動でコロ走行。イヤミも首と左腕は動かせます。

顔の造形が素晴らしい。まさに、プラモデル業界黄金期の仕事です。


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