2015年11月20日金曜日

絶版プラモデルの原画を紹介。

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第70回)
 
人形は「顔」が命。
プラモデルの「顔」にあたるのが、パッケージ(箱絵)です。
今回は、そのパッケージ(箱絵)の原画を紹介したいと思います。
 
紹介する原画は、今井科学の「スターパルドVR-0」です。
1978年7月発売で当時800円。スターウォーズ公開時の大ブームに便乗し、
今井科学の名作キット「連結戦車 クローラー」の金型を再利用した商品でした。
この「スターコマンド」シリーズですが、100円売りのコマンドは昔から人気があり、ショップ価格も高かったのですが、スターウォーズ新作公開の影響か、今年に入り、それ以外のシリーズもジワジワ人気再上昇中です。
 
 
原画制作は小松崎茂氏の流れをくむ上田信氏です。氏はバンダイの「ロボコン」「ボルテスV(700円縦箱)」、日東の「ダイアクロン」、アオシマの「電人ザボーガー」「マッハバロン」、トミーの「アイゼンボーグ」などなど、その他多数のキャラクタープラモデルのパケージを手掛けています。バンダイの「トラック野郎シリーズ」なども氏の作品です。
では、原画を見ていきましょう。
普通原画は、使用サイズよりも大きく描かれます。
 
 
今回は画集でもされることのない、各部のアップをご紹介します。
コクピットです。比較用に、1センチの目安メモリを表示しました。想像以上に細かく繊細です。これら全て「筆」のみの作業です。背面パネルの細かさは、1mmありません。まさに、職人技です。
 
ビーム発射!! 現在主流のCG画では、ほとんどの場合、閃光ぼかしなどを入れ、それっぽく表現していますが、誤魔化しや迷いがなく力強いタッチで描かれているのがわかります。
 
コンピューター計算による3DCGレンダリング画だと、赤い発射砲と黄色のレーザーがパラボラ内面に写り込みますが、赤い発射砲背景のパラボラ内面は、あえて暗い色を入れているところなどは、プロの技だと感じます。
現在のプラモデルに見られる3DCGパッケージの絵の弱さや奥行きの無さは、こういった「見せる演出」の伝授欠落が原因の一つと考えています。
 
 
大迫力のミサイル発射です。
これまた、力強く美しいミサイル発射です。
 
これまた細かい、偽タイファイター隊。遠近演出によるタッチの違いがよくわかります。
噴射口からの外炎を中心軸の少し下にずらして描いているのも、パッケージを眺める子供たちに、無意識にスピードと浮遊感を感じさせるテクニックの一つなのでしょう。

絶版プラモデル、、、、
その魅力の一つの箱絵には、挿絵画から受け継がれた、緻密な「技」が隠されているのです。


絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
 
 
みくに文具 上田大)
 


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2015年11月12日木曜日

バンダイ 総合カタログ73年版&74年版

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第69回)
 
今回は、バンダイの総合カタログを紹介します。
このバンダイの総合カタログは質、量共に名作と言われる一冊です。
正式名は「バンダイ モデルキットカタログ No.2」です。縦20×横18センチで全14ページ。
魅力的な小松崎茂氏の箱絵もふんだんに掲載され、紹介されているキャラクタープラモデルは夢のようなラインナップになっています。
当時は店頭に配られたり、200円分の切手をバンダイに送ると入手できました。
 
そんな名作カタログに、表紙やページ数も全く同じで中身の違う2種類が存在しているので、紹介します。
 
 
73年版(73年秋頃から配布)と74年版(74年秋頃から配布)です。
画像は見開きで上から順に紹介しています。
特徴は、73年版は0テスターやウルトラマンタロウの新商品予告が1ページ目で見開き紹介。74年版はゲッターロボ、ロボコン、宇宙戦艦ヤマトの新製品予告が1ページ目見開き紹介となっています。74年版の方は、値表記を極力しないようになっています。値上げ品などが混合しているからだと思われます。
 
総合カタログには、箱絵として使われなかったイラストなども掲載されているので、要注意です。
 
 
 
下図は74年6月頃のバンダイプラモデル製品に入っていたチラシ。総合カタログの装丁を基本に縦20×横18センチの両面カラーとなっています。
74年版総合カタログにそのまま転用されているように見えますが、いくつかの違いがあります。
1)ミニゲッター1,2,3の紹介がまだ載っていません。
2)74年総合カタログでは「ミニゲッターマシン(予・200円)」となっていますが、こちらでは「チビッコゲッターマシン(予・200円)」となっています。
3)74年総合カタログでは「リトル0テスター(100円)」となっていますが、こちらでは「チビッコ0テスター(100円)」となっています。
 
1)2)3)の変更点を修正され、74年版総合カタログに掲載されたようです。


総合カタログ74年版発行後、カタログでは商品紹介にとどまっていた宇宙戦艦ヤマト、ロボコン、ミニ・サンダーバード秘密基地紹介ページに値段表記を入れたチラシが作られます。内容から配布は同年12月頃と思われます。
裏面はグレートマジンガー秘密基地、Dx.モデルシリーズの紹介。このチラシも、当時のプラモデルに入れられていました。紹介されているグレートマジンガー秘密基地のイラストは、箱絵で使用されたものが掲載されています。


その後も、総合カタログの仕様で新規チラシが作られています。
両面カラーの二つ折り。電動ライディーンやゴレンジャーのレッドマシーンが(予)と表記されているので、配布は1975年5月頃からと思われます。


絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。


(加筆)
→74年版の方は、値表記を極力しないようになっています。値上げ品などが混合しているからだと思われます。(2016.11.30)
 
みくに文具 上田大)
 


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