2015年8月29日土曜日

緑商会 名作「モグラスシリーズ」

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第64回)

今回は、数多くの傑作SFオリジナルプラモデルを発売した緑商会から、モグラスシリーズを紹介いたします。
※画像はサイズ比較できるように各モグラスを並べて写したもの。


モグラスシリーズは全5種が発売されました。発売順は「キングモグラス」「ベビーモグラス」「ビッグモグラス」「ジュニアモグラス」「ウルトラモグラス」
初期発売の1966年から緑商会倒産直前の1978年まで売れ続けた大ヒットロングラン商品です。
それでは、発売順に紹介していきます。



●「キングモグラス」
 1966年11月発売で当時300円(F15モーター使用)

●初版箱サイズは17×31×4.5センチ。 ビートル2世、エコー7に続き、緑商会SFシリーズ第3弾として登場。
当時のカタログには全長109ミリと紹介されているが、190ミリの間違い。
登坂力はビートル2世の35度に対して驚異の45度。
ドリルなど、メッキ処理されたパーツは無い。
この初版箱にはST表記ありバージョンも確認されている。

画像右下の上から2版、3版、そしてユニオン社の「ベガ」「ガルーダ」の順。

●2版は当時400円で箱サイズは17×31×4.5(FA130モーター使用)。
販売期間中、価格修正シールにて500円に値上げされ、その後に印刷にて正式に500円に表記変更された。値上げと共に箱中の帯もなくなる。

●3版は当時500円で箱サイズは16×27×5(FA130モーター使用)。
発売時期により、本体成形色は赤、オレンジ、青の3色が確認されている。


緑商会倒産後、3版パッケージで社名ロゴのみ変更し、ユニオンモデルから電動そのままで発売継続された(成形色は青色)。その後、ユニオンモデルは商品名を変更し、「最強戦車 ベガ(電動・白成形色)」「機動戦車 ガルーダ(ディスプレイ・紺成形色)」として市場に再登場させた。「ガルーダ」の箱絵で「KING MOGURAS」タイトルの韓国版もある

また、1999年に童友社から限定保存版として3版パッケージの物が復刻され、現在でも容易に入手可能だが、残念ながら動力部分は省略されている。



●「べビーモグラス」
 1967年8月発売で当時50円

●初版箱サイズは9×15×3センチ。動力は日東科学の50円岩ガメラシリーズと同じフリクションギヤ。初版箱にはST表記ありバージョンも確認されている。 また、全てが英語表記の輸出版もある。

ベビーモグラスは、キングモグラス2版、ビッグモグラス3版、ジュニアモグラス2版が発売された時期の商品カタログには紹介されていないので、この時期には発売されておらず、キングモグラス3版、ビッグモグラス4版、ジュニアモグラス3版の新デザイン画発売時期頃の1976年にチビクロ4点パックとして久しぶりに市場に再登場したと思われる。

●2版は当時「ベビービートル」「ベニーエコー」「ベビーモグラス」「ベビーバンガード」の4点パックで300円。商品名はチビクロ4点パック。箱サイズは9×15×3センチ。動力なしのコロ走行。本体成形色はオレンジ色。

2版パッケージでユニオンモデル版もある。



●「ビッグモグラス」
 1967年11月発売で当時500円(F25モーター使用)

●初版箱サイズは20×38×6.5センチ。登坂力45度 箱正面左下の青赤黄色丸デザインの25モーター表記があるものが初版箱初期発売分。
その後、この25モーターロゴは表記されなくなり、F15モーター使用と文字記述される。
この初版箱にはST表記ありバージョンも確認されている。

画像下の左から2版、3版、4版。
初版から3版まで、成形色の変更はなかったが、3版途中から「魅力的!!成形色が変わりました」告知シールが張られ、本体成形色が青色、ドリルはメッキ処理された小豆色となり、その成形色のまま4版に引き継がれている。

●2版は当時500円で箱サイズは20×38×6.5センチ(FA130モーター使用)
※画像は「昭和プラモ名鑑(大日本絵画)」より

●3版は当時700円で箱サイズは20×38×6.5センチ(FA130モーター使用
※画像は「ホビージャパン(83年1月号)」より

●4版は当時700円で箱サイズは20×30×6センチセンチ(FA130モーター使用)

4版パッケージでユニオンモデル版(モーター)もある。
また、1999年に童友社から限定保存版として動力省略された4版パッケージの物が復刻され、現在でも容易に入手可能。



●「ジュニアモグラス」
 1968年7月発売で当時200円(ゼンマイ)

●初版箱サイズは14×24.5×5センチ。登坂力30度

画像右下の上から2版、3版
2版までは成形色は同じで、3版は本体黄色。

●2版は当時350円で箱サイズは14×24.5×5センチ(ゼンマイ)

●3版は当時350円で箱サイズは14.3×24×5センチ(ゼンマイ)

1999年、「キングモグラス」「ビッグモグラス」同様に3版パッケージでユニオンモデル版(成形色は黄色、ゼンマイ)もあり、童友社からは限定保存版として3版パッケージの動力省略版が復刻されている。



●「ウルトラモグラス」
 1968年11月発売で当時1200円(リモコン)

●箱サイズは27.5×43×9.5センチ。登坂力40度。
2ボタンのリモコンとモーター組込み式ギヤボックス、宇宙船発射用ゼンマイ付。

画像右下はウルトラモグラス ゼネコン版。


●「ウルトラモグラス ゼネコン版」
1969年6月発売で当時価格は1000円。リモコンボックスを省略した分、安くなっている。箱サイズは27.5×43×9.5センチ。
モーター組込み式ギヤボックス付、ゼネコンは別売り、マブチ・ゼネコンに特化した仕様。
ゼネコン以外は前年発売のリモコンウルトラモグラスと同じ。
1971年の商品カタログにはゼネコンタイプしか紹介されていないので、リモコン版ウルトラモグラスの後継商品扱いと思われる。

ウルトラモグラスは、緑商会の大ヒットロングラン商品「モグラスシリーズ」において、唯一、初期発売分のみの商品で、箱違いの再販は存在しない。



緑商会に限らず、各メーカーのSFオリジナルプラモデルを紹介した資料は非常に少ないので、その全貌を把握するのは現在でも非常に困難を極めます。
これらSFオリジナルプラモデルを特集したものとして有名な書籍に、「キャラクターエイジNo.2(学研)」がありますが、わりと情報が不正確なところもあるので、最新情報を元に読み進め、コレクションの資料として活用してもらいたい。



絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。

みくに文具 上田大)


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2015年8月17日月曜日

モノグラム 将軍ウォーリアーズシリーズ

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第63回)

今回は、アメリカ モノグラム社から発売された「SHOGUN  WARRIORS」のプラモデルを紹介します。


日本国内では「ショーグン・ウォーリア」や「ウォーリアーズ」と紹介されていますが、今回は漢字表記の「将軍ウォーリアーズ」で統一します。

1978年、モノグラムから発売された全6種類のジャパニーズロボット群です。
金型はもちろんバンダイ製。 価格は当時4ドル。箱のサイズは各種同じで31.5×21×6.5センチ。日本国内には、当時ほとんど輸入され無かったプラモデルです。
※画像はモノグラム1978年商品カタログより。

「ゲッタードラゴン」「グレートマジンガー」「ライディーン」3種が先行発売され、その後に「グレンダイザー」「ガイキング」「ゲッター2」3種が加わりました。 当時のバンダイオリジナル版とは違い、モノグラムのプラモデルシリーズ最大の特徴は、「電動歩行」が省略され、さらに成形色がアメリカナイズされていることです。


それでは、各2種ずつ紹介していきます。



●「DRAGUN(品番6020)」 「MAZINGA(品番6021)」

グレートマジンガーの箱中です。バネ式のロケットパンチはそのまま。 国内版とは異なる、スクランブルダッシュのシルバー成形色がカッコいい。
パーツは写真のようにそのまま入っています。



●「RAYDEEN(品番6022)」 「RAIDER(品番6023)」

ライディーンの箱中です。なんと、超合金コレクターでは有名な「ブラックライディーン」仕様です!!これだけでプレミアムな感じを受けます。
電池蓋になっている足裏パーツは必要ないとの事で付いません。ライディーンはなぜか、パーツは袋入りです。

ゲッター2の箱中です。本来ない胸のデカール(モノグラムオリジナル)が付いています。



●「GAIKING(品番6024)」 「GRANDIZER(品番6025)」

残念ながらシュリンク未開封ですので、箱中は不明です。


側面の商品紹介画像がいわゆる「クール」でしたので、こちらも紹介しておきます。


海外では、将軍ウォーリアーズで育った少年達が、日本の超合金やジャンボマシンダーを収集しているそうです。 最近では、絶版プラモデルの情報にも接したようで、実際、絶版プラモデルも収集対象とするコレクターが増えだしたと言われています。


絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。

みくに文具 上田大)


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